～ 2018_09 東京・那須旅 Episode X －１日目 実録・・・です ～

2018年9月6日　AM 3:08

ドンッ・・・

グラグラグラ・・・


ん？！
なんだべ？！

夢なんだか現実なんだか寝ぼけながらも徐々に脳が起き出す・・・


グラグラグラグラ・・・
グラグラグラグラグラ・・・

スマホから鳴り響く二度と聞きたくなかった地震を告げる例の不快音

地震か・・・

やっとこさ状況把握するtakan脳
まぁ、でもいつもの様にスグにおさまるべ・・・


グラグラグラグラ・・・
グラグラグラグラグラ・・・
グラグラグラグラグラグラァァァァァ・・・


いや、これヤベーやつだ、どんどん揺れが大きくなってる・・・


グラグラグラグラ・・・
グラグラグラグラグラ・・・
グラグラグラグラグラグラ・・・
グラグラグラグラグラグラグラァァァァァ・・・


マンションごとミシミシ言って揺れている・・・

何とかベッドから起きて、リビングに行き、とりあえずＴＶを手で押さえて立ち尽くす・・・

棚の上だったり高い所に置いてある物が床に放り出される・・・

その間１分あったかなかったか、やっとこさ揺れもおさまりＴＶを付けて地震速報を見る


[震度５強]札幌市北区・・・


札幌市北区・・・震度５強ってマジかよ！！！
でも過去に経験した事ない大きな揺れだったので、そうなんだろう・・・

ＴＶを見ながらも友人達と安否確認のLINEやら何やら
実家に電話を掛け両親の無事も知り一安心した午前３時半過ぎ
地震発生から約30分後・・・


パチンッ・・・


と言う音と共に家じゅうが真っ暗になる・・・

あっ、停電だ・・・

マジかよ・・・

カーテンを開け窓から外を見ると当然真っ暗、空を見上げると星が超キレイだった・・・

さて、ここからどうする・・・

とりあえず、明かりが欲しいけど懐中電灯もロウソクも用意していない・・・
日頃から防災意識ゼロどころかクソですね、何ともお粗末な48歳独身オヤジ

スマホの明かりを照らしても何をして良いのやら
何も出来ないしやる事も無いので、またベッドに戻り横になり色々と考える・・・

アチコチから引っ切り無しに連絡が来てスマホが鳴る・・・

友人の家の前(札幌市東区)の道路がめくれ上がってる写真が送られて来た



えっ？！
外はこんなコトになってんの？！

とか何とかしてたら白々と夜が明けて来た・・・

とりあえず社長と連絡を取り役員は早目に出社と言う事になった
役員とは全員連絡が付き無事を確認、社員達も安否確認メーリングリストで全員の無事を確認

いつもよりだいぶ早目に家を出る
マンションのエレベーターは停電で動いてないので非常階段で下に降りる
初めて非常階段を使った・・・

takanの家の周りは、パッと見、壊れている建物や木は無いし火や煙も見えない道路も正常だ・・・

車も無事だった・・・ホッ

１本目の信号・・・当然付いていない
てか、街中の信号は何処も消えている

交差点では各車が減速し注意しながら事故の無い様に皆譲り合い走行している
通常の平日朝なら出勤時間は30分ほど掛かるが、この日は早朝＆信号無し無双状態だったので、半分の約15分で着いた

途中のコンビニは人だかり、ＧＳも車列が出来始めていた・・・

会社の入っているビルも当然停電中で、ビルの管理会社に電話して中に入れてもらった
ここも当然エレベーターではなく階段を上って該当階へ

社内の物は何１つ倒れてなく被害も無し・・・小さい会社で良かった
札幌市中央区の揺れはそうでもなかったみたいだ・・・

役員５人でアレやコレや協議
とにかく停電が解消されなくては仕事にならん業種なので自宅待機で決定

手分けして取引先や社員達に連絡して、午前９時前に役員達も一旦解散した

takanは、そのまま実家へ

実家へ帰る道すがら、途中のコンビニには、もう人は居ない
もう既に売るものが無くなっている様だ・・・

ＧＳの車列も万里の長城並みに伸びていた・・・

takanの実家もパッと見、何の変化もなく・・・ホッ

家の中に入るとtakan母が呑気に料理中・・・

ん？！
あっ、そっかガスは止まって無いし水も出るんで料理は出来るのね

流石に実家には、懐中電灯、ロウソク、携帯ラジオ等最低限の防災グッズが揃っていた
当面の食料もあるし電力以外は何も問題ないな・・・

takan母のチャリンコを借り近所のコンビニに行くと酒と調味料以外はすっからかん
３軒ある近所のＧＳも相変わらず万里の長城状態・・・

とりあえず、コンビニでクラシック６本パックだけ買って引き返す・・・
チャリンコ数十年ぶりに乗ったけど乗り方忘れてないもんですね・・・

家族３人ラジオの地震情報に耳を傾けるだけで何とも言えない時間が流れる・・・

余震も繰り返される・・・

家の中は同じリズムのラジオの音だけで、外では救急車やパトカーのサイレンが鳴りやまない・・・

体験した事の無い異様な雰囲気・・・

たまに車に行き車内のＴＶから情報を得たり家の周りをブラブラして時間をつぶす

車の中のＴＶは見れるけど家のＴＶは当然見れないので、
キャスターがなんぼ「お気を付け下さい」とか言っても被災者達には届かない

近所の人達も余震が気になるのか家の中に居るより外に椅子を持って来て座ってる人達も多かった

15時過ぎに役員の１人の家(札幌市中央区)が通電したと連絡が来ていた(みたい)
そこは近所に大きな病院などがあり通電の優先度が高い地区だった

充電残量の少ないスマホを普段はやらない省エネモードとやらにしていたおかげで、
この役員からの連絡に気付かず、やっとこさ気付いたのが、17時過ぎ・・・takan相変わらず痛恨のミス

その役員が、フル充電のモバイルバッテリーを持っていると言う事で、取りに行く事にした
この時のtakanのスマホ充電残量・・・６％

札幌市中央区でも通電している箇所がまちまちで信号が付いている場所と付いていない場所があった
流石に大きな国道の交差点では警察官が数人いて手信号で車をさばいていた

実家を出たのが、17時過ぎ・・・もっと早く連絡に気付き明るい内に取りに行きたかったなぁー
普段なら40分は掛かるであろう道程も、信号無しのお陰で25分程度で着いた

借りたモバイルバッテリーでスマホを充電しつつ、また実家へ戻る
その道すがらのコンビニ・スーパーは全滅、ＧＳも燃料品切れ店も出始めて来ていた

自分のマンション前も通ってみたが、真っ暗だった
まだダメか・・・

段々と日が暮れ始め、明かりの無い不安で不気味な夜を迎えようとしていた
対向車はヘッドライトで確認出来るが、歩行者が全く見えない、かなり危険な状況だ

そんな中、歩行者に気を付け慎重に車を運転しながらも
実家を目と鼻の先にした実家から１丁手前の街灯に目が行った・・・

あれ？！
街灯点いてる・・・？！

おっ・・・
おおっ・・・

takan実家付近だけ近所の家に明かりが灯っていた

電力戻った・・・？！

そのまま実家へアクセル踏み込むと台所の明かりが点いていた・・・ホッ

私「いつ頃戻った？」
母「つい数分前」

とりあえず、良かった良かった

停電から約14時間半後、実家周辺の電力が戻った

またいつ停電するか分からんから、スグに湯を沸かし風呂に入った
普通に風呂に入れる・・・なんと幸せな事か！！

せっかく借りて来たモバイルバッテリーだったが、
スマホからすぐに外して普通に家のコンセント経由でスマホ充電をした

普通に晩御飯を食べ
普通にプロ野球中継を見れる・・・なんと幸せな事か！！
しかも虎が鯉に勝った・・・なんと幸せな事か！！

実家から約3km離れている友人Ｔの家は、まだまだ停電中と言う事で、
このモバイルバッテリーは友人Ｔにまた貸し決定

友人Ｔがモバイルバッテリーを取りに来た車に乗って
takanマンションの様子を再度見に行くとまだ真っ暗～
まだダメか・・・

そのまま、また実家へ送って貰う

さてと、通電したしＰＣ立ち上げて翌日の飛行機の状況を確認するか・・・
翌日金曜日のＡＮＡは午前出発便を全て欠航にすると発表

takanが予約していた便は、午前ギリギリの11:30発
あと２便遅い便を取っていたら何も問題なかったのに自分の運の無さを痛感する

振替便の空席をポチポチ探すが、金曜日の午後、土曜日の終日全便満席オンパレードだ
何度か操作を繰り返すと、たまに「１席空き」が出るが、選択して進んでいくと最終確認時点で「満席」になり競り負ける

う～ん・・・
アカンなぁ・・・

視点を変え・・・

「新千歳　⇒　青森」
「新千歳　⇒　仙台」
「新千歳　⇒　福島」
「新千歳　⇒　秋田」
「新千歳　⇒　セントレア」
「新千歳　⇒　伊丹」
「新千歳　⇒　神戸」
「旭川　　⇒　羽田」

などなど、とにかく北海道から北海道外への移動便を探すが、みんな考えてる事は同じみたいで全て「満席」

とりあえず、明日の朝までギリギリ粘ってみる事にして、この日はここいらで諦める・・・

午前３時過ぎから起きていた事もあり余震にビビリながらも深夜０時頃就寝・・・zzzzz

午前５時過ぎには目が覚め、ＰＣ立ち上げ、またまた空席探してポチポチポチ・・・

う～ん・・・
アカンなぁ・・・
昨夜と状況変わらんなぁ・・・

午前６時過ぎ社長から連絡があり、会社の様子見て来たけど、まだ停電中とやらで、この日も自宅待機が決定
また役員で手分けして、取引先と社員達にその旨伝えて、この日の仕事は完了

この時点で役員５人中、２人の家はまだ停電中だった・・・

よし！！

仕事も正式に休暇(自宅待機だけど、てか本来takanは休暇)だし、
後は飛行機だけなんだけどなぁ・・・

ポチポチポチ・・・「満席」「満席」「満席」「満席」「満席」「満席」

う～ん・・・
アカンなぁ・・・

そうこうしていると友人の実家の軽自動車が埋まっていて動かないとか
冷蔵庫が倒れたとかスマホ充電切れとかガス欠とか風呂に入りたいとか食料が無いとか・・・

takanの身近な所でも被災状況の大小あれ色々と苦労している仲間達が結構いると分かって、
なんか呑気に旅行なんて行ってる場合じゃないのかなとか、今更ながら思い始める・・・


よし！
あと１回クリックして、席取れなかったら諦めよう！！


ポチッ・・・とな・・・


案の定、状況は何も変わらず、ここで今回の旅行断念を決定！！

カジノ仲間のグループLINEに「すみません」のメッセージ送って
Ｙちゃんにも「ゴメンね」のメッセージ送って・・・

仲間の手助けに行く事にしました！！！

※カジノ仲間さん達もＹちゃんも地震発生直後から色々とメッセージ頂いていて有難かったです！！
　ご心配頂き本当にどうもありがとうございました！！

とりあえず、飛行機、東京のホテル、那須塩原の宿、新幹線を全てネットと電話でキャンセル手続き
全て当日や前日だったので、キャンセル手数料100％とか取られる覚悟だったんですが、
新幹線以外は全て無料でキャンセル出来て、支払い済の利用料金も返却されるみたいです

とは言っても・・・

飛行機は特典航空券なんで、もうマイルが返却された
東京のホテルは、クレカで決済済みだけど、まだ返金手続きされていない
那須塩原の宿は、そもそもタダ券なので、問題なし
新幹線は、往復で２人分で1,200円くらい手数料取られました・・・ケチケチＪＲめぇ～

旅関連のキャンセル作業を全て終わらせて、仲間と合流する前にtakan母を車に乗せて、
近所のスーパーに行ってみた、するとスーパー前には行列・・・

車から降りて、人をさばいている店員に売っている物を確かめると
肉魚野菜等の生鮮食品は無く生活雑貨の一部のみとの事・・・

スーパーから出てくる人達を見ると
トイレットペーパーやティッシュペーパー等を持って出て来ていた

もう１軒のスーパーも同じ状況だったので何も買わず帰宅
とりあえず、takan家は生活雑貨には困っていない・・・

その後は、仲間と手分けして、アレやったりコレやったり、色々と動き回り
アッと言う間に夕方・・・

てか、冷蔵庫とかタンスとか、あんなに重いとは・・・
普段これ動かしている引っ越し業者マジリスペクトですわ・・・

金曜日時点では、コンビニ、スーパーは全滅状態で商品何も無し！！
※何処に行っても酒と調味料だけは売っていた

その後、夕方～19時頃になると札幌市内の各区もほぼ通電し出し・・・ホッ

takanマンションも通電確認が出来て・・・ホッ

とりあえず、落ち着いたし仲間の家でお疲れさん会しました

こんな状況だけど、この仲間達とこの場に居れて、
旅行に行けなくても良かったかなぁ・・・とちょっと思いました

皆で持ち寄ったツマミのサンマのかば焼きの缶詰が妙に旨かった

みんな肉体的にも精神的にも疲れているので
遅くなる前に早目の解散・・・

とりあえず、この日も実家へ帰り就寝・・・zzzz

翌土曜日の午前10時頃、takan母を車に乗せて近所のスーパーへリベンジ
半信半疑で行ってみたら、駐車場に車が停まっていて、行列も出来ていない

おっ！
普通に営業してるんかな？！

ちょうど空いた駐車スペースへ車を停めスーパー内へ入ると
肉魚野菜等の生鮮食品が豊富に売られていた

ほぉ～
やるねぇ～
○○スーパー

店内は人で溢れていますが、それ以上に商品もある感じでした

ただねぇ・・・乳製品がねぇ・・・無いんですよ・・・
こんな時にそんな贅沢言っちゃダメなんですが・・・


牛乳が飲みたいんですよーーーーーーーー
牛のお乳が飲みたいんですよーーーーーーーー


母「何食べたい？」
私「このヒレ肉旨そうじゃん」
　「ヒレカツなんてどう？」

母「イイね」

つー事で、takan家のこの日の夕食はヒレカツに決定！！

土曜日時点では、通電の早かった地区のスーパーは何とか復活
コンビニは全体的に全滅、ＧＳも燃料切れ多発で機能せずって感じ・・・

この時点で、takanの車も「走行可能距離は３桁を切って60キロ」とか・・・
無駄走りは出来ないので、徒歩やチャリンコで近所のＧＳの様子を見に行く事数回繰り返しましたが、
相変わらずの燃料切れ＆万里の長城状態なので、この日の給油は諦め翌日に賭けてみる事にしました

この日も余震にビビりながらも早寝就寝・・・zzzz

翌日曜日は、気合を入れて万里の長城の一部になるつもりで、午前８時過ぎにＧＳへ
１番近所のエネオスは「燃料切れ」でダメ、次に近いコスモは車が１台も居ないけど、
営業してるっぽいなぁ・・・恐る恐る入って行くと店員が近付いて来た、うわっやっぱダメか・・・

店「お支払いはカードだけになるんですが・・・」
私「カードで大丈夫ですよ」

私「てか、給油できるんですか？」
店「はい、大丈夫ですよ」

私「制限も無いんですか？」
店「はい、大丈夫です」

気合入れて行ったのになんとも拍子抜け・・・

ハイオク満タン注入出来ました・・・ホッ

タイミング良かったのもあると思いますが、もう皆に結構行き渡ったんでしょうね
サクッとガソリン入れて、よしお次は牛乳だ！！！！

近所のセブンとローソン、どちらも壊滅中
何も置いてませんすっからかーーん



コンビニってフットワーク良いイメージあったけど
意外にたいした事ないんだなぁ～

まぁ、店舗数が圧倒的に多いから仕方が無いんでしょうけど
中規模スーパーなんかより全然頼りにならない事が今回で分かりました

セブン銀行のATMは使えたので、やめときゃ良いのに競馬の軍資金をJNBに入金

で、スーパーはまだ営業時間前なんで牛乳も諦め久々に自宅に帰宅・・・

昼過ぎに後輩ＳからLINE「暇だから飲みませんか？」

つー事で、後輩Ｓの家へ行くと何処からともなく
またみんな集まって来て６人で酒盛り・・・

ＧＳに何時間並んだだの
どこそこのスーパーが食材豊富だの
どこそこの道路が陥没してるだの・・・etc

ここ数日間の被災体験の情報交換・・・

２日前の酒盛りとほぼ同じメンバーだけど
みんな２日前よりだいぶ生気も余裕も戻って来てイイ感じ

で、途中の会話・・・

私「牛乳飲みたいのに売ってないよなー」
後輩Ｓ嫁「えっ！ウチ牛乳誰も飲まないのに１人１本の制限付きで売ってたから買って来たよ」

私「なんで誰も飲まないのに買うのよ」
　「お前みたいな奴が居るから本当に牛乳飲みたい人の手に渡らないべや」
後輩Ｓ嫁「いや、なんか皆買ってるからさー^^;」

つー事で、後輩Ｓの家では誰も飲まない未開封の牛乳１Ｌパックを帰りに貰って帰って来ました

よし！
牛乳ＧＥＴ！！

そろそろ解散すっかーと帰り支度を始めた23時頃・・・


グラグラグラグラ・・・
グラグラグラグラ・・・
グラグラグラグラ・・・


結構デカ目の余震が来た・・・
震度３だった・・・

いやー嫌だわー
もう停電とかやめてよー

翌月曜日朝、久々に飲んだ牛乳・・・超旨かった！！！

北海道人は雪には強いんですが、台風や地震はちょっと慣れていないので、かなり大変でした

実際に亡くなられた方が多い震源地近くの人達からしてみれば、札幌なんて被害も少なくマシな方だと思います
それでも普通の生活とは違いちょっとした事で苦労したので、今回色々と考えさせられました

未だに余震も続いています・・・
とりあえず、懐中電灯は実家に３個あったので、１個貰って来ました

皆とも話していたんですが、これが冬だったら、きっともっと悲惨な結果になっていたと思います
冬に停電して暖房器具が一切使えなくガソリンも無いので道路の除雪も入らないとかなったら・・・考えただけでもゾッとします

今週一杯は我が社は節電対策として「不急の案件が無い限り」定時上がりとしました
takan的には、仕事結構詰まってるんですが、仕方が無いですね・・・

だからと言って、家で仕事はする気しないので、早速ブログ書いてみました

ブログのコメント欄やLINEで心配して頂いた方々、本当にありがとうございました！！


最後に・・・

こんなブログではありますが、今回の地震で大変残念ながら亡くなられた方々に、お悔やみ申し上げます。

そして、私自身被災者ではありますが、私は被災者と言って良いのか迷うほどの程度で済んだので、
本当にご苦労されている被災者の方達と北海道全体の一刻も早い復興を願っています。